[法の下の平等]
■法の下の平等
+■平等の意義
@形式的平等、実質的平等の意義
A「法の下の平等」(§14Tの意義) 法内容の平等をも意味するか(立法者も拘束するか)
B相対的平等の意味
C平等原則と平等権の違い/§14を根拠に国に立法措置を請求できるか⇒§25
[Table] 平等観・『平等』の意味
形式的平等観 |
自由と両立しうる⇒厳格審査になじむ |
実質的平等観 |
自由と平等の調和が問題になる=社会福祉国家理念・社会的経済的不平等の是正の要請・結果の平等へ⇒立法目的と手段の両面から厳格な合理性の基準により審査されるべきもの。 |
相対的平等 |
形式的平等を前提としつつ、各個人の違いを考慮に入れてそれに応じた取り扱いを認めるもの。 |
+■平等原則の合憲性審査
@平等原則違反の違憲性審査基準 §14T後段列挙事由の意味
A信条、社会的身分の意義(§14T後段)
B積極的差別解消措置(アファーマティブアクション)と平等原則違反 逆差別の問題
[Table]『社会的身分』の意味
狭義説 |
出生によって決定された社会的な地位又は身分 ← あまりにも狭く解しすぎると『門地』と区別がつかなくなってしまう。 |
中間説 |
社会において一時的ではなく占めている地位で、自らの力では脱却できず、それについて社会的評価が伴っているもの←定義が不明確で、広義説に傾斜しかねない点が問題。 |
広義説
(判例) |
「人が社会において占める継続的な地位」 ←後段列挙事由に特別な意味を認める立場をとると、あまりに多くの区別が憲法違反になってしまう。 |
+■問題となった事件
@旧尊属殺重罰規定の合憲性
A議員定数不均衡の合憲性 投票価値の平等が憲法上保障されるか?
参議院、衆議院、地方議会で限界は異なるか/定数配分規定が違憲無効となる要件/定数配分規定が違憲とされる範囲/事情判決の法理
B非嫡出子相続分差別(民§900)の合憲性/再婚禁止期間規定(§733)の合憲性
Cサラリーマン税金訴訟
D堀木訴訟 併給禁止規定の合憲性
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