[司法権の独立]
■司法権の独立
  (1) 司法権独立の意義 司法権の独立、裁判官の職権の独立
   司法権の独立=(a)司法府の独立+(b)裁判官の独立

司法府の独立全体としての裁判所が、立法府・行政府といった政治部門からの介入を受けずに独立して自主的に活動できるということ。
裁判官の独立個々の裁判が他のいかなる権力・勢力からも干渉されず独立して行われるという裁判官の職権行使の独立(76条3項)のこと。この裁判官の職権行使の独立を直接に支えるものとして、裁判官の身分保障(78条、79条、80条、裁判所法48条、49条、裁判官分限法1条、2条)を挙げることが出来る。

   ※他の機関から指示・命令を受けない+事実上も影響を受けない cf.裁判批判
  (2) 『良心』(§76V)の意義 主観的良心説、客観的良心説
主観的良心説「民心」とは裁判官個人の主観的な良心であるとする考え方。
客観的良心説(通説)裁判官の個人的良心と法の命じるところが食い違った場合に、法が優先すると解するのが、法による裁判の大原則であるいうことに基本を置いたうえで、「民心」とは裁判官としての良心を言うとする説。

  (3) 国政調査権との関係
  (4) 司法内部における職権の独立(吹田黙祷事件、平賀書簡事件等)