[殺人の罪]

■殺人の罪
＋■殺人罪
　　①客体　人の始期（一部露出説、全部露出説）　
　　　一部露出説（判例）
　　　　∵一部露出すれば、直接の侵害の客体となりうる。
　　※堕胎罪との区別 　　　　　　
　　※終期（脳死説、総合判定説）→死亡時（三徴候説によるのが通説）
　　※保護法益は人の生命
　　※罪数関係
　　※原則は、被害者単位で罪数が決まる
　　　（例　一つの行為で数人を殺す　→　数罪が成立し観念的競合に。）

第199条（殺人）
　(A)人を(B)殺した者は、死刑又は無期若しくは三年以上の懲役に処する。

＋■自殺関与罪
　　①自殺関与罪の可罰性　※自殺が犯罪でないのになぜ処罰？
　　②自殺関与罪と殺人罪の区別　自殺意思の有無等
　　③実行の着手時期　※自殺行為開始時ｏｒ自殺教唆幇助時

第202条（自殺関与及び同意殺人）
　(A)人を教唆し若しくは幇助して自殺させ、又は(B)人をその嘱託を受け若しくはその承諾を得て殺した者は、六月以上七年以下の懲役又は禁錮に処する。

　『自殺関与罪の実行の着手時期について』

無理心中 殺人罪となることに争いなし。
偽装心中。詐欺・脅迫・威迫による心中。 殺人罪となるかについては争いがある。
合意による心中 殺人罪となるかについては争いがある。



＋■同意殺人罪
　　①同意の要件　※本当のことを知ってたら同意しなかったであろう場合すべて同意は無効？　法益関係的錯誤
　　②同意があったのにないと誤信した場合の処理
　　③同意がないのにあると誤信した場合の処理

第203条（未遂罪）
　(A)第百九十九条及び前条の罪の未遂は、罰する。