[伝聞法則]
■伝聞法則
+■伝聞法則の意義・根拠 ※伝聞証拠:反対尋問のテストを経ていない供述証拠
 ←→公判廷外の供述を内容とする証拠で供述内容の真実性を立証するもの

+■伝聞と非伝聞 ※発信者の真意
  @言葉自体が要証事実
  A行為の一部をなす言葉
  B状況証拠である言葉 ※供述の存在自体を他の事実を推認すべき前提事実をして立証する場合
  C精神状態の供述 ※知覚・記憶は問題とならない→表現・叙述の危険性

+■伝聞例外
  @例外の根拠
  A例外の要件 信用性(の情況的保障)←→必要性 

+■員面調書ほか(§321TB)
  @要件 供述不能・証拠の不可欠性・特信性
  A絶対的特信情況
  ※刑事免責付与の嘱託証人尋問調書の証拠能力の有無

+■検面調書(§321TA)
  @§321TA前段
   @趣旨 ※尋問段階(§223)で供述者に宣誓なし・被疑者側の立会なし→特信情況
   A合憲性 特信情況が必要か
   B供述不能(前段)
    a前段の供述不能事由は限定列挙か
    b証人が国外へ強制退去させられた場合
    c供述不能事由の存否の判断基準
  A§321TA後段
   @趣旨
   A『実質的に異なった』の意義
   B相対的特信情況 判断基準 ※判断資料として供述内容そのものを使用できるか
   C証人尋問後に作成された検面調書の証拠能力
   D検面調書の取調請求の時期 ※供述者が取り調べ直後在廷する間に行うことが必要か?

+■裁面調書(§321T@) ※供述不能事由は制限列挙か例示列挙か?

 §321U書面(公判準備・公判期日の供述録取書・裁判官の検証調書)
  @趣旨・要件
  A検証に際して被告人・弁護人に立会の機会を与えなかった場合
   ※立会権あり=実質的に反対尋問権の保障あり
  B検証現場における第三者の指示説明を記載した部分の証拠能力
   @現場供述の部分の証拠能力
   A現場指示の部分の証拠能力

+■捜査機関による検証調書・鑑定書(§321V)
  @証拠能力が認められる趣旨
  A実況検分調書の証拠能力 ※同条に含まれるか?
  B『真正に作成された』の意義 ※作成名義の真正→内容の真実性?
  C立会人の指示説明部分の証拠能力

+■鑑定人の鑑定書(§321W)
  @証拠能力が認められる趣旨
  A鑑定受託者の鑑定書 ※私人の嘱託の場合は?
  B医師の診断書
  Cポリグラフ検査結果の証拠能力

+■被告人の供述書・供述録取書
  @要件 被告人に不利益な事実を承認する場合で任意になされたものであるとき
      又は 特信情況があるとき
   趣旨 人は嘘をついてまで不利益な事実を暴露しない→高度の信用性
      特信性→反対尋問に代替 
   ※「被疑者」の段階で作成された供述書は?
  A『被告人』に共同被告人は含まれるか

+■特信文書(§323) ※無条件

+■同意文書(§326) ※伝聞例外の第一関門
  @意義
  A同意の法的性質
  B同意後に証明力を争うために証人尋問ができるか
  C同意の擬制(§326U)
   @趣旨
   A退廷命令の場合への適用の可否

+■証明力を争う証拠(§328)
  @適用範囲『証拠』 制限説・無制限説 ※供述者の自己矛盾供述に限るか
  A任意性のない自白調書
  B増強証拠も含むか 『証明力を争う』
  C回復証拠も含むか
  ※不一致供述は証人尋問以前の供述に限るか? 明文なし
  ※公判廷外の供述の証明力を争う場合に準用しうるか?

+■関連問題
  @録音テープ
   @供述録音
    a供述内容の立証に用いる場合
    b供述の任意性を判断する場合
   A現場録音 伝聞説・非伝聞説
  A写真
   @現場写真
   A検証調書に添付された写真
   B証拠物、書証の写しである写真
  Bビデオテープ 犯行現場ビデオ
  C再伝聞
   @被告人以外の者の供述を内容とする被告人以外の者の供述
   A被告人の供述を内容とする被告人以外の者の供述