国の行政組織

「国家行政組織は、内閣の統轄の下に、・・・明確な範囲の所掌事務を有する行政機関の全体によって、系統的に構成されなければならない」[行政組織法2条1項]

内閣

内閣

内閣とは内閣総理大臣及び国務大臣によって組織される合議制の機関[内閣法2条1項]。

内閣は憲法上の機関であり、行政権を担う[憲法65条]。

内閣の組織

内閣は首長である内閣総理大臣及びその他の国務大臣によって構成される[憲法66条1項]。内閣総理大臣は、国会の議決による指名に基づき天皇が任命する[憲法6条1項]。

国務大臣は内閣総理大臣によって任免される[憲法68条]。なお、国務大臣の数は14人以内が原則である[内閣法2条2項]。しかし、17人までは増やすことができる[内閣法2条2項]。

平成24年2月20日、復興庁設置法附則による内閣法改正により、復興庁が廃止されるまでの間15人以内。但し、特別に必要がある場合には3人を限度として18人以内とできるようになる。

平成27年6月25日、平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法の附則による内閣法改正により、東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部が設置されている間は16人以内。但し、特別に必要がある場合においては、3人を限度に19人以内とすることができるようになる。

内閣総理大臣

内閣総理大臣は内閣の首長としての地位において、内閣の一体性を保障するため、国務大臣の任免権、行政各部の指揮監督権[憲法72条]などの権能を有する。

内閣総理大臣が欠けたときは、内閣は総辞職しなければならない[憲法70条]。但し、内閣は新たに内閣総理大臣が任命されるまでは職務を行わなければならない[憲法71条]。

内閣総理大臣が欠けたり、事故のあるときは、あらかじめ指定された国務大臣が、内閣総理大臣の臨時代理として、臨時に内閣総理大臣の職務を行う[内閣法9条]。

閣議

閣議は慣行に従い、その決定は全会一致とされる。この点に関して、特段の定めはないが、内閣の連帯責任[憲法66条3項]が根拠とされる。

内閣府

内閣府は内閣府に置かれ[内閣府法2条]、他の省とは異なり、原則として国家行政組織法の適用を受けない[行政組織法1条]。

内閣の統轄の下で具体的な行政事務を行う機関。長、内部部局、審議会等の附属機関、地方支部局から構成される。

省は、委員会、庁とともに3条機関と称される[行政組織法3条]。

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