(2)_1第5章の2 保佐及び補助

第1節 保佐

第876条 保佐は、保佐開始の審判によつて開始する。

第876条の2 家庭裁判所は、保佐開始の審判をするときは、職権で、保佐人を選任する。

2 第843条第2項から第4項まで及び第844条から第847条までの規定は、保佐人について準用する。

3 保佐人又はその代表する者と被保佐人との利益が相反する行為については、保佐人は、臨時保佐人の選任を家庭裁判所に請求しなければならない。ただし、保佐監督人がある場合は、この限りでない。

第876条の3 家庭裁判所は、必要があると認めるときは、被保佐人、その親族若しくは保佐人の請求によつて、又は職権で、保佐監督人を選任することができる。

2 第644条第654条第655条第843条第4項第844条第846条第847条第850条第851条第859条の2、第859条の3、第861条第2項及び第862条の規定は、保佐監督人について準用する。この場合において、第851条第4号中「被後見人を代表する」とあるのは、「被保佐人を代表し、又は被保佐人がこれをすることに同意する」と読み替えるものとする。

第876条の4 家庭裁判所は、第11条本文に掲げる者又は保佐人若しくは保佐監督人の請求によつて、被保佐人のために特定の法律行為について保佐人に代理権を付与する旨の審判をすることができる。

2 本人以外の者の請求によつて前項の審判をするには、本人の同意がなければならない。

3 家庭裁判所は、第1項に掲げる者の請求によつて、同項の審判の全部又は1部を取り消すことができる。

第876条の5 保佐人は、保佐の事務を行うに当たつては、被保佐人の意思を尊重し、かつ、その心身の状態及び生活の状況に配慮しなければならない。

2 第644条第859条の2、第859条の3、第861条第2項第862条及び第863条の規定は保佐の事務について、第824条ただし書の規定は保佐人が前条第1項の代理権を付与する旨の審判に基づき被保佐人を代表する場合について準用する。

3 第654条第655条第870条第871条及び第873条の規定は保佐人の任務が終了した場合について、第832条の規定は保佐人又は保佐監督人と被保佐人との間において保佐に関して生じた債権について準用する。

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