押切
千葉県は市川の地名。
江戸川がこの地を押し切って流れを変えた所であるから押切というとか。
一般的に,川が堤防を押し切って氾濫した地を押切といい,東北南部から東海地方に掛けて幾つかの場所で地名となっています。
市川の押切には押切稲荷があって鎮守となっています。
押切稲荷の本尊は十一面観世音菩薩で,京都三条仏師の祖とされる鎌足義政もしくは義継が奈良の長谷寺の本尊を模して造ったものと伝わります。
押切の地は津波などによって本殿が損壊したために,本尊は長らく葛飾鎌田村の長寿院[江戸川区東瑞江豊田神社]に預けられていましたが,大正に入って返還されたといいます。