金曜日, 1月 30, 2004

ガンバレ最後の1.6キロ 

日銀の福井俊彦総裁は30日、衆院財務金融委員会に出席して、デフレ克服の展望について「残り1マイル(のデフレ克服は)非常に厳しい」との認識を示した。
企業は負債の圧縮などに追われており、CPIが上向くにはなお時間がかかるという。
何故、マイルなのか。よもや、デフレに頭を悩ませてマイルマイルで哩でもあるまい。マイルというのは漢字で書くと哩。口プラスの里。
それは兎も角、マイルにはなんと2種類ある。これは以前取り上げたトンの続きのような話。さて、我らが福井総裁が言ったマイルは一体、どのマイルなのか。まず、航海に使われているマイルというのはその地の緯度1度の距離。国際海里(International nautical mile)は1,852メートルという具合に定められている。
もし、福井総裁が海の男ならば当然、この国際海里のことが念頭にあったに違いない。そうすると、残り1マイルというのは残り1,852メートルということになろう。
これではどのくらいなのか良く分からない。分かりやすい例でいこう。富士山の五合目から六合目までおよそ1.6キロメートル。少し足りないけど全く参考にならないという距離ではない。大体、約45分で歩ける距離。
ちょっと待てよ。海里なわけで、そこに富士山を例にとるのは適切ではない。
すると、カイリはカイリでも、もう一つの陸バージョンを考えなくてはいけない。そこで、福井総裁が山登りが趣味だったとしよう。これで良しと。
陸バージョンのマイルは一歩の幅を基本として、その1,000倍で1,609メートル。偶然にも、富士山の五合目から六合目までの距離に等しいと言って良い。
ということは、福井総裁はやはり山男で、福井総裁の言うところのラスト1マイルというのは1,609メートルのことだというのが非常にもっともらしい。
しかし、一体全体、何メートルのうちの1,609メートルなのか、こうの疑問に明確な答えはない。
1,609メートル全速力で走るのは少々シンドイかも。でも、自動車に乗ればあっという間。ここは発言された福井総裁の身になって考えてみよう。福井総裁は黒塗りの自動車の後部座席というのが定番。ということはラスト1マイルというのはあっという間ということを意味している。そのあっという間の距離を行くのが非常に厳しいという。
これは、自動車が壊れたのか、ガス欠なのか、あるいは道が渋滞だと考えることが出来るだろう。ここで、単に厳しいのではなく、非常に厳しいと発言されているということに着目したい。渋滞で1.6キロの道のりを進むことが非常に厳しいとは言わないだろう。ガス欠でも対処のしようがあるというもの。ということは、福井総裁の乗っている黒塗りの自動車は故障しているということになる。それも、非常にということからするとメチャクチャに壊れている可能性を捨てきれない。
確かに、そのような状態ならば車を乗り換える以外はゴールに到達することは困難だろう。

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