日曜日, 2月 22, 2004

2007年、民間運営の交番登場? 

「三重県四日市のジャスコ四日市尾平店で68歳の男性が泥棒と誤認逮捕され、そのショックで急死したという事件があった。泥棒と叫んだのも民間人だし、急死した男性を取り押さえたのも民間人ということだから問題は軽くない。
しかも、四日市南署が監視カメラを調べたところ全くの誤認と発表している。民間人が関与していなければ警察に慎重な態度が要求されるということで終わるのだろうけど」
「そもそも泥棒と叫んだ20歳代後半の女性が警察の到着を待たずに消え去っている点も経緯に不透明なところがありすぎる。そうすると、取り押さえた民間人に慎重さが必要だったのかもしれない、でも、それも民間人には、そうした経験がないのだから咄嗟の判断や適切な対処というのは難しいわ」
「だからといって、被害者の男性の無念を思うと遣り切れない。
今、どんどん治安が悪くなってきているわけで、そうした治安を回復するためには警察の努力は勿論なわけだけど、一般市民である民間人の側、住民の側からの努力というのも重要だと言われている。でも、民間人は、やはりそういったことのプロではないわけで、そうした民間人が万が一、結果的にミスを犯して犯人でもない人を犯人扱いしてしまうというケースは、民間人が治安回復に協力するシーンが多くなればなるほど出てくるような気がする」
「どう対処すべきかというマニュアルを事前に作成しておくことが起きてはならない問題が発生した場合の対策になるでしょうね。
四日市の事件が起きたのは17日だけど、21日には現職の警察官が少女連れ去りで逮捕されるという事件も起きている」
「今まで以上に警察と一般市民との間の緊密な連携が必要とされているだけに、21日の未成年者略取事件も与える影響は深刻。
詳細は分からないけど、福岡県警大牟田署の勝立交番勤務のT巡査(24)が隣の佐賀県は鳥栖市で小学校低学年の女児を連れまわしたというのが佐賀県警の発表」
「容疑者として佐賀県警に逮捕されたT巡査は交番勤務。
交番と言えば、警察の最前線で地域治安の拠点であるはず。
住民も交番が地域にあれば安心ということで、交番が設置されていない地域では住民を挙げて住民の費用負担で交番の設置嘆願しているところもある。
それは、住民が警察を、具体的には交番にいる警察官を地域の治安の番人として信頼している証しでもあるわけよね。
そこが揺らぐと大変なことになってしまう」

「こうして考えると、全てを警察に委ねるのではなくて、一部を専門の企業に委ねるということが現実的のように思えてくる。
だけど、民間企業はビジネスを行うのであって国の司法機関ではないということも、きちんと認識していなければならないね。
だからこそ、民間人が現行犯逮捕を行った場合の細かいケースに関して警察と事前に連携して、どう対処すべきかというマニュアルを事前に作成しておくことが必要と言える。
細かいというのは、別に特別なことじゃなくて結局は、現場を熟知している警察官が一番良く知っているわけで、そうした警察官と住民、警備会社との連携を日頃から密にしておくという今まで行われてきたことを地道にしかも頑なに続けていくという当たり前のことが一番重要になると思う」
「例えば、3年後に民間の警備会社が地域と契約を結んで常駐の警備事務所を地域内に設置して、犯罪防止の他に地域住民同士のコミュニケーションの核となるようなことを事業として行っていくということもありうるのかも」
「それは現実的なシナリオじゃないかな。
現時点でも新たに分譲する住宅の区画全てに警備の保障を付けるということが行われている。まだ日本では本格化していないから、価格の面でも住民の心理的な面でも直ぐに、広まるということはないだろう。
でも、政府に期待される機能は必要最小限なものを提供すること、民間企業に期待される役割は決め細やかなサービスというのが原則とすると、民間企業による交番というのが実現してもおかしくないんじゃない?」

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