水曜日, 3月 24, 2004
ロボット3原則
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自動車メーカーのトヨタだって『トヨタ・パートナーロボット』というロボットの開発を発表しているし(2004/3/11)。
産総研のHRP−2Promet(プロメテ)というのもある。
昔、ロボット元年と1980年が形容され85年の筑波万博に盛り上がりがあったけど、これはいわゆる産業用ロボットの世界。それに対して、2003年は家庭用あるいはヒューマノイド型のロボット元年と呼ばれたわね。
まさに、それに相応しくいろんなタイプが発表されている」
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それも突然出てきたというわけではもちろんない。
例えば、ASIMOの場合は、2本足歩行(静歩行)に成功したEO 1986(Experimental Model 0)から始まって、1987年から1991年に開発されたE1、E2、E3という人間と同じような動歩行が可能なもの、さらには1993年の腕と胴体が付いてヒューマノイド型への大きな一歩を踏み出したP1(Prototype 1)からP2、P3を経て2000年のASIMOの衝撃的デビューとなったわけだよね。
産業用ロボットのブームだった筑波万博の次の年に2足ロボットの発表をしているということになる」
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ただ、採算ベースではどうだとか、そういう商業ベースでの問題点を指摘する人も少なくないわね」
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きちんと商業ベースにのっているというところが今の時点であるわけ。
だから、意外にヒューマノイド型ロボットが普及するのは早いかも」
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手元にあるアイザック・アシモフの『われはロボット』小尾芙佐訳などを見てみると、
第1条
ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。(A robot may not harm a human being, or, through inaction, allow a human being to come to harm.)
第2条
ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第1条に反する場合は、この限りではない。(A robot must obey the orders given to it by the human beings, except where such orders would conflict with the First Law.)
第3条
ロボットは、前掲第1条および第2条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。(A robot must protect its own existence, as long as such protection does not conflict the First or Second Law.)
」
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そういうところを1950年の時点で見通していたところがアイザック・アシモフの凄いところだけど」
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われはロボット ハヤカワ文庫 SF 535
アイザック・アシモフ (著), 小尾 芙佐 (翻訳)