金曜日, 10月 08, 2004

日本にも熱い時代があった 

日本近代史上最大と言われる民衆蜂起「秩父困民党事件」を題材にし緒形直人、藤谷美紀、杉本哲太が出演する映画『草の乱』と多摩地方は八王子の谷野村の戸長、須長漣造が決起した「武相困民党事件」を題材にした阿部昭三氏による劇『地鳴り』という作品が9日から公開される。
秩父困民党事件は明治14(1881)年から始まる松方正義大蔵卿によるデフレ政策に喘ぐ農民達の声に押されての決起。この民衆蜂起が警察のみならず軍隊の出動で壊滅した後に多摩地方で武相困民党の結成される。武相困民党は武装蜂起ではなく穏便な方法によって政府に多摩住民の窮状を訴えようとしたものの解散に追い込まれたという(色川大吉『困民党と自由党』(揺籃社 1984) )。
両事件は明治17(1884)年に起きており、三条実美をしてフランス革命前夜を連想させる雰囲気が関東一円に広がっていたという。
ちなみに、この明治14(1881)年に自由党も解散し、穏健派は星亨のもとに集まる。そして、この星亨こそが明治26(1893)年に衆議院議長として三多摩の神奈川県から東京府への移管を成立させることになる。


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