水曜日, 3月 24, 2004

ロボット3原則 

「ホンダのASIMOやSONYのSDR-3X(Sony Dream Robot)もあるし、富士通はHOAP-1を2001年9月10日を発表している。
自動車メーカーのトヨタだって『トヨタ・パートナーロボット』というロボットの開発を発表しているし(2004/3/11)。
産総研のHRP−2Promet(プロメテ)というのもある。
昔、ロボット元年と1980年が形容され85年の筑波万博に盛り上がりがあったけど、これはいわゆる産業用ロボットの世界。それに対して、2003年は家庭用あるいはヒューマノイド型のロボット元年と呼ばれたわね。
まさに、それに相応しくいろんなタイプが発表されている」
「2003年が家庭用ロボットの元年だって言われたのは、『鉄腕アトム』の設定上の誕生日である2003年4月7日に因んでいるんだよね。
それも突然出てきたというわけではもちろんない。
例えば、ASIMOの場合は、2本足歩行(静歩行)に成功したEO 1986(Experimental Model 0)から始まって、1987年から1991年に開発されたE1、E2、E3という人間と同じような動歩行が可能なもの、さらには1993年の腕と胴体が付いてヒューマノイド型への大きな一歩を踏み出したP1(Prototype 1)からP2、P3を経て2000年のASIMOの衝撃的デビューとなったわけだよね。
産業用ロボットのブームだった筑波万博の次の年に2足ロボットの発表をしているということになる」
「日本の中に層の厚い蓄積があるということになるのかしらね。
ただ、採算ベースではどうだとか、そういう商業ベースでの問題点を指摘する人も少なくないわね」
「科学技術振興事業団の『北野共生システムプロジェクト』の研究成果を商業化するために2001年1月30日に設立されたZMPは小型の"PINO"やPINOよりは大きい"nuvo"の開発と販売を行っていて黒字になっているね。
きちんと商業ベースにのっているというところが今の時点であるわけ。
だから、意外にヒューマノイド型ロボットが普及するのは早いかも」
「ということは、アイザック・アシモフの『ロボット3原則』を真剣に考えないと。
手元にあるアイザック・アシモフの『われはロボット』小尾芙佐訳などを見てみると、

第1条
ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。(A robot may not harm a human being, or, through inaction, allow a human being to come to harm.)

第2条
ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第1条に反する場合は、この限りではない。(A robot must obey the orders given to it by the human beings, except where such orders would conflict with the First Law.)

第3条
ロボットは、前掲第1条および第2条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。(A robot must protect its own existence, as long as such protection does not conflict the First or Second Law.)

「単なるお話ではなくなるね。
そういうところを1950年の時点で見通していたところがアイザック・アシモフの凄いところだけど」


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われはロボット ハヤカワ文庫 SF 535
アイザック・アシモフ (著), 小尾 芙佐 (翻訳)

月曜日, 3月 22, 2004

うちのネコはお昼寝中 


これはウチのネコ。
13歳になる年寄りで、昔は2階のベランダから出入りしたものだけれども、最近は外へすら行かない。
とはいえ、全く外出しないわけではなく、1分ほど外には出る。それでも短い時は、なんと横着にも顔だけ窓から出す。窓から左右を見て、これって顔出し確認をしているのかも、「安全確認よ〜し」とばかりに顔を引っ込める。
それでも、立派に縄張り確認をしているということらしい。自分の縄張りである庭は窓から顔を出せば十分に見渡せるので、体ごと出る必要はない。でも、窓越しだと匂いが嗅げないという、そういうことなのだろう。
そうそう、窓から顔だけ出している時に後ろからお尻をギュギュっと押してやると尻尾を激しく左右に振る。それだけ元気があるなら外へ出ろよなとも思うのだが。
ネコの気持ちは尻尾を見ると分かるというが、寝ているときに話し掛けられて尻尾を小さく動かすのが「ほっといて」と意味だったということを13年目にして初めて知った。今度からは邪魔しないからね。


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77のしぐさでわかる猫の気持ち 幻冬舎文庫
ライフサポートネットワーク (著)

日本から消えるケルセン 

「環境省の内分泌攪乱化学物質問題検討会が優先してリスク評価に取り組む物質として、つまり環境ホルモンの可能性の高い物質として新たに、アルドリン(Aldrin:C12H8Cl6)、エンドリン(endrin:C12H8Cl6O)、ディルドリン(Dieldrin)、ヘプタクロル(Heptachlor:C10H5Cl7)、マイレックス(Mirex:C10Cl12)、ケルセン(Kelthane:C14H9Cl5O)、マラチオン(Malathion:)及びペルメトリン(Permethrin)の8物質を指定したことで、農薬製造メーカーではケルセンの製造を取り止める動きがあるようだよ」
「ケルセンというとミカンなどのダニ駆除に使われる農薬でしょ。日本では環境ホルモンの疑いがあるとされたけど、米国をはじめとする各国では農薬として使用が認められている。ジコホルって名前でね。
日本では、各国に先駆けて『環境ホルモン戦略計画SPEED98』の対象項目、つまり環境ホルモンの疑いがあるってされた。
こうした動きを受けて、4月に施行される改正化学物質審査規制法での規制対象となることから採算性の問題が指摘されていたようね。
アリ駆除に使われていたマイレックスなどは発ガン性が確認されていて米国をはじめとする先進国では製造も使用もされていないわけだけど、ケルセンの場合は日本でも禁止されたわけではないし、日本以外では以前として使用されるというところが違う」
「現在、日本で製造しているメーカーは5社というけど市場が小さい。それが法規制によって各社に環境調査が課されることになるわけだね。
採算性の問題が出てきて、実際に製造を中止するということになっているということは調査費用が市場規模を上回るってことなんだろうね。
ところで、環境省が環境ホルモンの疑いがあるってしている物質はどのくらいあるの?」
「その前に、環境ホルモンというのは、正式には内分泌撹乱物質って難しい名前で呼ばれるもので、『生体の恒常性、生殖、発生あるいは行動に関与する種々の生体内ホルモンの合成、貯蔵、分泌、体内輸送、結合、そしてそのホルモン作用そのもの、あるいはクリアランス、などの諸過程を阻害する性質を持つ外来性の物質』(環境省)ってされている。これは国際的な定義。
環境省が優先してリスク評価に取り組む物質、つまりは環境ホルモンの疑いがありますよってしているのが36物質。今年になって指定されたものも含めてね。
で、昨年までに指定されたものを環境省の資料から挙げると、
平成12年度のものが

平成13年度指定のものは

それから、平成14年度指定のものが


「DDTというのは、戦後の日本で進駐軍がダニやシラミを駆除するために日本人に頭から振りかけていたものだね。
今考えると非常に危険だったわけだけど。
このDDTとDDE、DOEは性質の似たもの同士で3つ合わせてDDT類って呼ばれているから、同じものだって考えていいのかな」


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ダイオキシン 100の知識
左巻 健男 (著), 桑嶋 幹 (著), 水谷 英樹 (著)

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