サンリオピューロランドがデジタル昆虫採集を開催したという。東京では昆虫が消えてしまったのか、生きている昆虫を汗だく、泥まみれになって探し回るというのは嫌われるのか。
そういえば、うちの周囲も随分変わった。よくクワガタを捕まえた『プリンスの森』は南欧風の住宅街になった。冒険の舞台だった東の森は既にない。樹の上に秘密基地をこしらえた栗の森も屋根の連なりとなった。
クワガタもタヌキも、キツツキもカッコウも、皆、この地を後にした。
あの時を共にしたワカギ君よ、まばゆい緑を、煌めく空気を覚えているかい？

39.5度。
一体、全体、何と言う響きだろう。
私は名前だけは東京の、新選組由来の地として少しは知られる多摩地方の、埼玉県との境目の北多摩の、志村ケンで有名な東村山と必ず間違われるけれども、駅が無いために『東京のチベット』と呼ばれる武蔵村山の新海道という所にずっと居を構えている。
しかし、しかし、こんな何が起きても、ちょっとやそっとでは驚かない、この内陸辺境のの地でも、
39.5度
いや、ひょっとすると40度だったかもしれない。何かの景品の温度計をくらくらしながらだから。
とにかく、一体、何なのだ。

[大南１丁目、旧日産村山工場正門前、"スナック和"が見える。手前にはちゃんこ屋。]