火曜日, 2月 22, 2005
老猫ネコマタ
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ネコの日ということなので、うちの老猫にも今日は何か美味しいものでもあげよう。
ところで、ネコねこというけれど、学名ではイエネコ、食肉目 ネコ科 ネコ属 イエネコ類(Felis Catus)というのが正式名称。
これはもちろん当のネコが語ったわけではない。
試しに、うちの老猫に聞いてみてもミャーというだけ。名前を聞いてもミャー。ジャクソンと呼ぼうが、マーガレットと呼ぼうが、マサコと呼ぼうが、返事はミャー。
おそらく自分の名前などには頓着しないのだろう。
ただ名前がわかっていないだけということも有り得ないではないが。
そのネコ。
いやイエネコ、ご先祖様はアフリカのリビア猫とか。
それも、5000年も前から家畜化されたというのだから人間との付き合いは非常に長い。
ずっと人間と仲良しで友好的な関係を保ってきていたかというと、どうやらそうでもない。
日本では猫股、中国では猫鬼、ヨーロッパでは魔女と見なされ迫害を受けた時期がある。猫股というのは尻尾の先が2つに割れた化け猫で人を襲うというもの。『明月記』、『古今著聞書』に記述があるほか、『徒然草』に「「奥山に、猫またといふものありて」と紹介されている。
江戸時代になっても、恋川春町の手になる黄表紙絵本『妖怪仕打評判記(ばけものしうちひょうばんき)』、伊庭可笑作、鳥居清長画というコンビによる『化物一代記』に、尻尾が二つに分かれた
猫股が描かれている。
おそろしや。おそろしや、の世界。
うちの老猫の尻尾を改めて確認してみたがどうやら今のところは二つには分かれていない。
しかし、何せ老猫であり伝説の猫股になる資格は十分。
そうして見ると、私の手をか足をペロリペロリと舐めるのはひょっとして味見なのかとも思ってしまう。
<<一言主>>
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