水曜日, 3月 30, 2005

メンデルの法則 

 メンデルの法則というものを習った。大分、昔のこと。
昔のことではあるけれど、人間を含めた生物の形というか、体質というのか、そういうものが一定の法則によって決定してしまっているということに何かを感じたことを覚えている。
何かというのは衝撃だったかもしれないし、多少の怖さだったかもしれない。
あるいは、それほど大袈裟なものではなかったのかもしれない。多分、何かを感じたという程度のものだったのだろう。
不思議という印象はあった。
それと同時に、そういうふうに決まってしまって良いのだろうかとも。
しかし、性格などには法則はあてはまらないのだということを知って、大いに安心した。メンデルの法則はオーストリアの修道士メンデル(Gregor Johann Mendel[1822-1884])が1865年に発表したもの。
「優劣の法則」、「分離の法則」、そして「独立の法則」の3つの法則からなっている。「優劣の法則」というのは、劣性遺伝子が優性遺伝子の影響で発現しないというもの。
「分離の法則」というのは、配偶子が形成される時に、2つの遺伝子は生殖細胞には各々の対の片方しか含まないように分かれる。この結果、第1代で現れなかった特徴が第2代で現れるというもの。
そして、違う遺伝型がそれぞれ独立して子孫に遺伝するのが「独立の法則」。
さて、このメンデルの発見は長い間無視され続け、ようやく1900年になってド・フリース、チェルマク、コレンスの3人によって独立に再発見されることになる。
それは、ともあれ、現在までに、メンデルの法則に従わない例外も知られている。
但し、それでも、メンデルの法則は大原則。
ところが、『ネイチャー』誌の3月24日号掲載のパーデュー大学のロバート・プルート準教授などによる論文によると、親の世代から欠陥のある遺伝子を受け継いだとしても、祖父母以前の世代から受け継いだ遺伝子によって補正して正常に戻すようなメカニズムがあるという。
実験はシロイヌナズナにおける「ホットヘッド(hothead)」と呼ばれる突然変異の遺伝に関して行われている。
正常な遺伝を回復するメカニズムがDNAにあるのか、RNAにあるのかは、現段階では意見の分かれるところのようだが、つくづく生物の仕組みというのは面白いと思う。

[記]
3月16日に家出をして、お母さんがブログで帰宅を呼びかけていた、仙台の小学5年生羽田つぐみさんが昨日29日に無事帰宅とのこと。
無事で何より。
http://blog.livedoor.jp/haneda2/

<<一言主>>
○ラザフォード(Lord Ernest Rutherford of Nelson[1871-1937])が原子核崩壊の実験を行ったのは1919年。

○ラザフォードは放射能が原子の崩壊によって生じることを実験で確かめた。

○ラザフォードは1908年にノーベル化学賞を受賞。

○アルファ粒子と呼ばれていたものが、実はヘリウムのイオン(原子核)だということを発見したことがラザフォードがノーベル化学賞の受賞理由。

○ラザフォードは「核物理学の父」と呼ばれている。

○原子が原子核と電子によって構成されていることを実証したのもラザフォード。

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