土曜日, 4月 02, 2005

花粉+マスク=文化 

花粉が舞う。酷く舞う。
あまりの凄さにマスクを代える。昨日までのマスクより強力なものを装着。
それでも、私の、こういう時だけ精巧になってしまう鼻は、花粉をきっちりと探知する。
マスクをしている自分の顔を鏡で見ると、これは文句なしの不審人物。そう思って周囲を見渡すと不審人物だらけではないか!
コンビニに入る際にはヘルメットを脱いでくださいというのがある。
マスクを取って下さいになったら、どういうことになるだろう。悲惨だ。止まらないクシャミに苛まれながら目当ての商品を選ぶ。途中で耐え難くなって、一旦、お店の外へ退避しマスクを装着。いや、この装着は意味がないかも。

人類はいつから外見を気にするようになったのか。
これには色々な説がある。色々な説があるのだが、外見を飾るようになり、そこに一定の様式、スタイルが確立したものが文化なのだから、相当に古くまで遡ることが出来るに違いない。
花粉マスクも数世代後には文化と呼ばれる可能性もある。

折りしも、上野の国立科学博物館で人類最古とされる約7.5万年前の巻貝ビーズが9日に公開されるという。ネアンデルタール人が約10-15万年前に、現代人の直接の祖先とされるクロマニヨン人が約4から5万年前に出現している。
ネアンデルタール人が完全に滅んで、クロマニヨン人がポッと出てきたということは無いから、重なる時代がある。
双方の文化が交流し合うということはあったのだろうか。
南アフリカのブロンボス洞窟で見つかった約7.5年前の装飾品。この発見で装飾品の歴史は4万年も古くなったという。
年代で言えば、旧石器時代前期に当たるヨーロッパのアシュール文化、中期から後期初めに当たるオーリニャック文化、中国の周口店期、黄土期の文化がより古いということになるだろう。
装飾品とは芸術に他ならない。自分を飾る芸術品。
そして、素朴ではあったとしても芸術がある文化が文化という名には相応しい。
現在、その起源が確認されるのは約7.5万年前ということになるのだろう。

[参考文献]
「石器・土器・装飾品を探る」

<<一言主>>
○W.メーデ(1888-1958)は、心理分析において、計測と実験という方法を確立し実質的な近代心理学の父と言われる。

○W.メーデは実験心理学の創始者ヴァントの弟子。

○自分自身に関する様々な信念の集合体を自己概念という。

○自己概念は、内省、自己知覚、社会的比較、自伝的記憶、文化などの影響を受けて、自分の中に形成される。

○トリアンディスは文化には個人主義文化と集団主義文化があるとした。

○W.ジェームズは自己を、身体的自己、社会的自己、精神的自己に分類した。

金曜日, 4月 01, 2005

京都の幽霊の話に思う 

 幽霊の話を聞く。
良くある話。タクシーの運転手さんが幽霊を乗せたというもの。京都での出来事だという話だったから、もしかすると

[週刊!岡本編集長] 心霊タクシー

で紹介されていた古知谷阿弥陀寺の話のことかもしれない。
その話を教えてくれたKさん。先日、京都へ行って来たばかり。丁度、花灯路の時期。
私も去年はライトアップされた東山界隈を散策したことを思い出す。
そのKさん、幽霊の存在は信じていないものの、その手の話は嫌いではないという。
それは結局は好きということなのではないのかとも考えてしまう。
が、それは置いておく。
で、科学的に納得の行くように説明できないものかなと。そう言う。
幽霊の話。
科学的に綺麗に説明出来るのだろうか。もちろん、綺麗でなくても、結構なほどに複雑でも構わない。
おそらく出来るのだろう。多分、9割くらいは説明出来るのではないだろうか。
例えば、幽霊を乗せたというタクシーの運転手が疲れていたとか。
疲れていなくても説明出来そうな気はする。
幽霊の話というのは何も唐突に出てくるものではない。何か、それらしい出来事やら由来やらが存在している場合が多いのではないだろうか。
仮に、そうした出来事やら由来といったものが存在していたとしよう。すると、その場を通る際に、ココは「あの出来事」の起こった所なのだと心の中で強く思ってしまう。
思ってしまうと、科学的に説明出来ない現象というものに遭遇する可能性がグンと高まる。
おそらく。こればかりは実験していないので憶測と自分の僅かながらの非常に偏った経験からの妄想にしか過ぎない。
たまたま転がっていた石に躓いて転ぶ。膝を擦りむくかもしれない。
すると、こう思うだろう。

「コレハ、キット、○○ノセイニチガイナイ」

実際に遭遇した出来事を、その場に居なかった第3者に伝えるためには、出来事を翻訳して要約しなければならない。ビデオカメラでも携帯してずっと撮影していたなら別だが、最初はそうは行かないだろう。
最初の出来事は、経験した人の事前知識と組み合わさって、第3者に伝えられていく。
その第3者が、最初の出来事を経験した人と同じ事前知識「あの出来事」を共有していれば、「あの出来事」に比重が置かれて、「石に躓いた」経験を共有していれば、そこに重点が置かれて、次の第3者に話しが伝えられていく。

と、こんな具合に出来事は様々な経路で増幅されて、やがて1つの別の話が出来てくるのではないだろうか。
その増幅の過程では、同じ人が2度も3度も関わるということもあるだろう。

その他の説明も出来るかもしれない。

ただ、それでも、すっきりとは説明出来ない余白のようなものは残るのではないだろうか。
漠然と考える。

春なのかもしれない。


<<一言主>>
○重水素(D;deuterium)とは. 1つの陽子と1つの中性子で出来ている水素の安定な同位体。

○重水素は海水から採取される。

○同位体(アイソトープ)とは、原子核の陽子の数は同じで、中性子の数が異なるもの。

○原子番号は陽子の数を表している。

○原子の質量数とは、陽子と中性子の数の合計のこと。

○同位体には、エネルギー的に安定的なもの(安定同位体)と不安定なものが存在する。

○安定同位体は250種以上が自然に存在している。

木曜日, 3月 31, 2005

双子地震 

 28日に発生したスマトラ沖地震は昨年12月26日に発生したM9.0の地震の双子地震である可能性が指摘されている。
きっかけは、英アルスター大の研究チームが3月17日の科学誌ネイチャーで出していたスマトラ沖周辺でM7から7.5程度の地震の危険性があるという警告。
大陸プレートの重なる所で起きる「海溝型地震」では2つの地震が連鎖して発生するという「双子地震」がしばしば発生するのだという。
こうした双子地震は日本でも例がある。
2004年9月5日に発生したM6.9の紀伊半島沖地震と数時間後に発生したM7.3の東海沖地震。
歴史的には1707年の遠州灘と紀州半島沖で同時発生したM8.4の東海・南海宝永地震などがある。
英アルスター大の研究チームも、双子地震の例として日本の東海・南海の地震を挙げている。
同チームではスマトラ沖の断層で1833年と1861年にM8クラスの双子地震が発生していることも割り出していた。
スマトラ沖地震はオーストラリアプレートとユーラシアプレートの境界のスンダ海溝で発生している。


[記]
CoQ10が残り少なくなったので6箱注文。
いつも3箱なので、6箱は多すぎるのではないかと思いつつ発奮。
昨日から google の画像がゴッホ風になっているのを見て興奮。


<<一言主>>
○放射線の一種のアルファ線はアルファ粒子(alpha particle)の流れ。

○アルファ粒子(alpha particle)はヘリウム4の原子核。

○ヘリウム4というのは普通のヘリウム。2個のの中性子と2個の陽子からなる。

○ヘリウムは、元素の中では水素に次に軽い。

○太陽での核融合反応で陽子が1つだけ少ないヘリウム3という物質が作られる。

○ヘリウム3は太陽風で運ばれ月に堆積している。

○ヘリウム3と重水素が反応するとヘリウム4になる。

水曜日, 3月 30, 2005

メンデルの法則 

 メンデルの法則というものを習った。大分、昔のこと。
昔のことではあるけれど、人間を含めた生物の形というか、体質というのか、そういうものが一定の法則によって決定してしまっているということに何かを感じたことを覚えている。
何かというのは衝撃だったかもしれないし、多少の怖さだったかもしれない。
あるいは、それほど大袈裟なものではなかったのかもしれない。多分、何かを感じたという程度のものだったのだろう。
不思議という印象はあった。
それと同時に、そういうふうに決まってしまって良いのだろうかとも。
しかし、性格などには法則はあてはまらないのだということを知って、大いに安心した。メンデルの法則はオーストリアの修道士メンデル(Gregor Johann Mendel[1822-1884])が1865年に発表したもの。
「優劣の法則」、「分離の法則」、そして「独立の法則」の3つの法則からなっている。「優劣の法則」というのは、劣性遺伝子が優性遺伝子の影響で発現しないというもの。
「分離の法則」というのは、配偶子が形成される時に、2つの遺伝子は生殖細胞には各々の対の片方しか含まないように分かれる。この結果、第1代で現れなかった特徴が第2代で現れるというもの。
そして、違う遺伝型がそれぞれ独立して子孫に遺伝するのが「独立の法則」。
さて、このメンデルの発見は長い間無視され続け、ようやく1900年になってド・フリース、チェルマク、コレンスの3人によって独立に再発見されることになる。
それは、ともあれ、現在までに、メンデルの法則に従わない例外も知られている。
但し、それでも、メンデルの法則は大原則。
ところが、『ネイチャー』誌の3月24日号掲載のパーデュー大学のロバート・プルート準教授などによる論文によると、親の世代から欠陥のある遺伝子を受け継いだとしても、祖父母以前の世代から受け継いだ遺伝子によって補正して正常に戻すようなメカニズムがあるという。
実験はシロイヌナズナにおける「ホットヘッド(hothead)」と呼ばれる突然変異の遺伝に関して行われている。
正常な遺伝を回復するメカニズムがDNAにあるのか、RNAにあるのかは、現段階では意見の分かれるところのようだが、つくづく生物の仕組みというのは面白いと思う。

[記]
3月16日に家出をして、お母さんがブログで帰宅を呼びかけていた、仙台の小学5年生羽田つぐみさんが昨日29日に無事帰宅とのこと。
無事で何より。
http://blog.livedoor.jp/haneda2/

<<一言主>>
○ラザフォード(Lord Ernest Rutherford of Nelson[1871-1937])が原子核崩壊の実験を行ったのは1919年。

○ラザフォードは放射能が原子の崩壊によって生じることを実験で確かめた。

○ラザフォードは1908年にノーベル化学賞を受賞。

○アルファ粒子と呼ばれていたものが、実はヘリウムのイオン(原子核)だということを発見したことがラザフォードがノーベル化学賞の受賞理由。

○ラザフォードは「核物理学の父」と呼ばれている。

○原子が原子核と電子によって構成されていることを実証したのもラザフォード。

火曜日, 3月 29, 2005

コンピュータは意識を持つか 

人間の脳というのは非常に複雑。脳の中での情報のやり取りというのは電気信号で行われているという点ではコンピュータと違いはない。
違いはないわけだから、複雑な脳の構造を詳細に真似ることで、ひょっとするとコンピュータに脳と同じ程度の機能を持たせることが出来るかもしれない。
いや、人間の脳はコンピュータのプログラムでは実現出来る代物ではない。
そういう両方の議論がある。
確かに、コンピュータのプログラムを複雑にすると脳の機能と同じような機能を果たすようになりそうな気もするが、一方で、そう簡単ではないだろうという気もしてくる。
そんなことを考えていると思考の迷宮に迷い込んでしまう。机の上で、この手の話をいくら空想していても、凡人には答えを出すのは難しい。
それこそ、今日は可能だと確信し、明日には悲観的になりといった状況を繰り返すのが関の山。
ちなみに、この「関の山」というのは、昔、各地で行われた祇園社の祭りの山車で、伊勢の関町の八坂神社の山車が非常に大きく、関の山車以上のものは考えられないというのが語源。
脳とコンピュータに関する関の山を越えるには、実際に脳を真似たプログラムや脳を真似たコンピュータを作るというのが一つの近道。
そして、実際に取り組んだのが、IBMのバイオメトリカル・コンピューティングチームのCharles Peck氏とJames Kozloski氏。
大脳新皮質はコラムという円柱状の部位が機能的な役割を担っていると考えられている。IBMの2氏は、それでは、というので「ミニ円柱(minicolumn)」なる数学モデルをコンピュータ上に構築したという。
人間には280億の脳細胞に対してコラムが2億あるとされているが、2氏が構築したモデルは4億の通信経路で接続された50万個のコラム。
果たして、このプログラムはどんな意識を持つのだろうか。


<<一言主>>
○ビールに入れるホップは桑科の植物。

○ホップの花の付け根にあるルプリンという粉末がビールに苦味と香りを加えている。

○ルプリンにはフムロン,ルプロンという苦味成分の他、芳香性のボッア油やタンニンが含まれている。

○ホップはクワ科に分類されることもアサ科に分類されることもある。

○植物の分類体系は長らくエングラーが1892年刊の『単子葉植物分類提要』で提唱した分類体系が基本となっていた。

○クロンキストは1988年に自然の進化過程に沿ってエングラーの分類体系から新たな分類体系を提唱。

○クロンキストは、エングラーの分類体系におけるクワ科アサ属をアサ科として独立した科とした。

月曜日, 3月 28, 2005

いいよね 

曇り空模様

日の見えない今日

悪くないよね

晴れていると、ほら暑いでしょ

日焼けの心配あるし

曇りなら雲が守ってくれている

半袖でも大丈夫

スキップだってしたくなる

雲が拡がっているから

想いを写すこと叶うよ

スクリーンは雲

僕らだけのロードショー


<<一言主>>
フロイトは意識レベルでは受け入れることの出来ない欲望などを「無意識」に抑圧したことで、医学的には上手く説明出来ない身体機能障害が生じると考えた。

フロイトは、あらゆる欲求が性的衝動を源とすると一歩進んで考えるようになる。

フロイトの「無意識」分析は、A.アドラーやC.G.ユングなどに引き継がれ発展していった。

A.アドラーは、フロイトの考えに共鳴したものの、全ての衝動を性的衝動に結びつける考えに反発。生活様式の中での目標達成努力を重く見る「個人心理学」を提唱するに至る。

C.G.ユングはフロイトの汎性欲論に反発。独自のユング派心理学を形成した。

フロイト派の中からは、社会が人格形成に与える影響を重く見る、K.ホーナイ、E.フロム、H.S.サリヴァンなどの新フロイト派が出た。

1908年、英国のW.マクドゥーガルはダーウィンの進化論の影響を受けて、人間行動を本能を中心に説明する『社会心理学入門』を世に送り出した。

人間行動を生まれながらの本能を軸として理解しようという考え方を「本能理論」という。

日曜日, 3月 27, 2005

作品を追加 

美と歴史」のページに、ゴーギャンの作品を幾つか追加。
追加した作品は、「いつ結婚するの?(1892)」、「白い馬(1898)」、「不思議な水(1893)」、「Contes Barbares(1902)」。
その他、ゴッホの「Thatched Cottage」、「The House Of Pere Eloi」も追加。

朝刊を開いて綺麗な絵が目に入る。
展示会の案内記事かと思いきや。さにあらず。
美術館から絵画泥棒というのは聞くが、その逆だと言う。
犯人はグラフィティアーティストとして知られている「バンクシー」。
MoMA(ニューヨーク近代美術館[The Museum of Modern Art])にはウォーホルのスープ缶の絵に似せた作品、ブルックリン美術館には、植民地時代の提督が手にスプレー缶を持って戦争反対のシンボルマークという絵画。
この写真が新聞に掲載されていた。
その他にも「ガスマスクの女性」や「翼とミサイル付きの本物の甲虫」などが無断展示されたとか。
警備に関して「どこも何かが持ち込まれるより、持ち出されることを警戒している」と語ったという。
なるほどと思わせる一語。
写真で見ても、作品は違和感なく展示されていた。


<<一言主>>
モロー反射:新生児の音に対する反応。あおむけに寝ている場合、両腕を前に伸ばしてゆっくりと抱くように動かし泣く。

モロー反射は生後4週から6週で驚愕反射に変わる。

新生児は、水よりも糖類の溶液をショ糖、果糖、乳糖、ブドウ糖の順に好む。

ウェストマーク効果:霊長類の多くは幼時に近い関係にあった個体を性的対象としては拒絶する。

心理学の実験において、被験者が言葉で心理状態を説明するのではなく、刺激(S)と反応(R)といった客観的データを得ることが出来る関係を対象にすべきという考え方を「行動主義」という。

心理学における行動主義はJ.B.ワトソン(1878-1958)が提唱した。

行動主義はイギリス経験主義の考え方を下敷きにしていて、刺激(R)を操作することで、人間の行動を全て予測出来るとした。
こういうのを聞くと感情的に反発する人が多いねぇ。

行動主義に、人間の意識を反応(R)の一つとして加えるべきとしたのが、E.C.トルーマン、C.L.ハル、K.W.スペンス、B.F.スキナーなどの「新行動主義」。
新と冠があるけど、今では主流の考え方。

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