フーコーのエピステーメー
ミシェル・フーコー(Michel Foucault,1926-1984)は各時代が胚胎する知の可能性の条件となるシステムをエピステーメーと呼んだ。エピステーメーというのはある時代の社会を支配するメタ知構造のことだが、フーコーは、その当時の社会を構成する人々が不変であり外側から規定されたエピステーメーに従うというのではなく、人々が不断に生み出す知識によってエピステーメー自体が変化すると考えた。
エピステーメーという言葉自体は、もともと、 プラトンやアリストテレスが、単なる感覚的知覚や日常的意見を意味するドクサの反対語としての厳密な知を指した言葉。