ROE
「ROEというのはReturn On Equityの頭文字をとったもので株主資本利益率のことよね」
「そうだね、株主の出資分である株主資本に対してどれだけの利益をあげているかをみる収益性の指標だね」
「具体的には当期利益÷期首期末平均株主資本で計算してパーセントで表すわけね」
「株主資本っていうのは貸借対照表の『資本の部』を合計した数値。つまり、企業が株式市場などで株主から調達した資本と会社が過去から蓄積してきた利益を合計したもののこと」
「ROEというとデュポン・システム。つまり、米国の化学会社デュポン社が事業部の管理目的に使用し始めたというROEを3つに分解して考えるというか分析するという伝統的な手法が頭に浮かぶわ」
「デュポン・システムが有名になったのは米国の自動車会社GMが用いたことによるんだ」
「具体的には、
@ROE=純利益/売上高×売上高/総資本×総資本/自己資本
AROE=売上高純利益率×総資本回転率×財務レバレッジ
BROE=収益性×資本効率性×安全性 」
「売上高純利益率っていうのは売上高に占める純利益の割合。総資本回転率っていうのは総資本を使って売上をどれだけ上げているかを表すね。総資本回転率は総資本と売上が同額であればちょうど100%になる。それから、財務レバレッジというのは総資本が自己資本より何倍かを示していて、大きいほど負債を抱えているということになる」
「ROEを上げるためには、売上高純利益率、総資本回転率、財務レバレッジを上げなくてはいけないわ」
「ただ、財務レバレッジというはROEに対して常にプラスの作用をもたらすことが前提条件にになっているね。だから、実際にこの財務レバレッジがROEに対してプラスに働くのは、ROA>負債利子率の場合のになるね」
「ROAっていうのは Return On Assetので総資産(事業)利益率のことね。この指標で、会社がその全資産を使ってどれだけの成果を上げたかという投下資本の収益性を見ることができるわ」
「具体的には、(事業)利益÷期首期末平均総資産×100(%)として計算する」
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