8月31日(土曜日)
8月30日(金曜日) [玉川上水] 徳川幕府が開かれ、江戸の町が整備されると、その巨大な人口を賄う飲料水の確保が必要になった。 当初、江戸の町に必要な飲料水を供給したのは井の頭池を水源として開削された神田上水だった。 しかし、江戸の人口がさらに増えるとこの神田上水では間に合わなくなってくる。そこで、四代将軍家綱は老中松平信綱を総奉行に据えて、町奉行神尾元勝に多摩川から上水を引く計画を立案させる。 ここで、庄右衛門、清右衛門兄弟を工事担当者として羽村より四谷大木戸までの13里(52q)の大開削工事の下知を出します。 庄右衛門、清右衛門兄弟は上水完成後に、その功績によって玉川姓を下賜され玉川兄弟として知られるが、実はその素性は定かではない。麹町芝口あるいは深川の町人だったとも、羽村旧名主加藤家の出身で江戸市中に出たのだともされている。 ともあれ、玉川兄弟は幕府からの6000両の工事資金をもって大工事に着手する。 工事は難航を極め、青柳(現国立市)からの開削工事は水が流れずに失敗、次に福生から掘り始めたものの拝島近辺が砂地だったために失敗と失敗を重ねる。 そして、承応2年(1653年)4月4日に羽村の堰から再度工事を開始し、この3度目の工事は7ヵ月余の短い期間で11月15日に完成する。これには計画を見直した安松金右衛門の功績があるという。 この大工事のために玉川兄弟は持っていた財産を全てつぎ込むが、この功績によって玉川姓を与えられたのを始めとして、永年玉川上水役を拝命し200石分扶持となる。 庄右衛門は元禄8年(1695)、清右衛門は同9年(1696)にこの世を去り、聖徳寺(浅草松葉町)に葬られるも、その子孫は代々庄右衛門、清右衛門を名乗り江戸中期まで玉川上水の管理を行った。 8月29日(木曜日) [東大和] 「大和」の名称は大正8(1919)年に6村が合併し、6ヵ村が大きく和してやっていこうという願いをこめて「大和村」となったことによる。 それまでは、芋窪、蔵敷、高木、奈良橋、清水、および明治時代に合併した宅部、後ヶ谷の両地域からなる狭山村に分かれていた。 このような6ヵ村7地域の大同合併は、丁度、その時期に東京市の水瓶である村山貯水池が着工されたことに刺激されたものといえる。 この大合併以前は品川県と韮山県への分属を経て神奈川県多摩郡に編入を経て東京府へと編入された。 東京府への編入は、明治26年2月18日に衆議院に提出された「束京府及神奈川県境域変更に関する法律案」による西、南、北の多摩三郡編入の理由書の中で「多摩川(玉川)上水水路ノ便益二関スルモノ是ナリ」として水源確保を理由として挙げている。 しかし、玉川上水を抱える多摩2郡はともかく、南多摩までを含めた一括編入の真の意図は南多摩郡における自由党の活動を神奈川から放逐することにあったとも言われている。 なお、多摩地方のうち、東多摩郡は明治11年に東京府に編入され、29年には南豊島郡と合併し、豊多摩郡となっている。 さて、この大和村は昭和13(1938)年立川発動機製作所が出来たことに伴い「南街」が誕生したことにより一変する。 この「南街」は現在の西武拝島線東大和市駅の前に広がる街区であるが、この街区の誕生で発展に勢いが付く。 昭和29(1954)年の町制施行の後、団地建設によって人口は増加し、昭和45(1970)年に市制を施行し現在に至っている。 8月28日(水曜日) 「東村山」 東村山は明治17年に発足した野口、廻り田、久米川、大岱の4ヶ村組合がもとになっている。 この地域は承応3(1654)年の玉川上水の完成とそれに引き続く新田開発によって誕生した。 文化・文政期には、南秋津、久米川、野口、廻り田の各村は多摩郡に属し、大岱村は入間郡に属していた。このころの各村は天領や地頭領、寺領の分割支配となっていた。 こうした経緯から、廃藩置県後も南秋津、久米川、野口、廻り田村は神奈川県、大岱村は埼玉県に属する。 その後、明治13年には入間郡大岱村が多摩郡に編入、17年に現在の東村山の市域に当たる4ヵ村組合が誕生し、の三多摩の東京府移管に伴って、東京府に編入。 昭和17(1942)年に町制施行、昭和39年には市制を施行して現在に至る。 [統計用語]乗法定理/*Multiplication Rule*/ Aという事象とBという事象の起きる確率がP(A)、P(B)である場合に、AおよびBの両方が起きる確率は二つの確率を乗算した値、つまりP(A and B) = P(A) x P(B)となるという定理。 8月27日(火曜日) 「武蔵村山」 昭和45年11月3日に市制施行により「村山市」となるはずが、山形県に「村山市」があったために、旧国名である武蔵を冠して「武蔵村山市」となる。 「村山町」は昭和29年11月3日町制施行によって誕生。 この辺りは、「村山郷」と呼ばれており、平安末期には、武蔵7党の1つ村山党の勢力圏だった。下って、江戸時代には、中藤・横田・三ッ木・岸の各村が独立して存在していた。 明治元(1868)年の府藩県職制度によって、武州多摩郡中藤村、横田村、および三ツ木村の一部と岸村の御領分は韮山県下に入る。 4(1871)年11月の廃藩置県によって、4ヵ村が神奈川県に組み入れられ、22(1889)年4月には4ヵ村で北多摩郡「中藤村外3ヵ村組合」を設立。 この「中藤村外3ヵ村組合」は26年に東京府に編入され、その後、41年には中藤村と横田村の合併により「北多摩郡中藤村外2ケ村組合」が設立される。 現在の地域区画が定まったのは、明治22年に発足した中藤村、横田村、三ツ木村、岸村が大正6年4月1日に合併したことによる。 [統計用語]加法定理/*Addition Rule*/ Aという事象とBという事象の起きる確率がP(A)、P(B)の場合、AまたはBのいずれかが起きる確率は二つの確率を加算した値、つまりP(A or B) = P(A) + P(B)となるという定理。 8月26日(月曜日) ★ 国連主催の持続可能な開発に関する世界首脳会議、いわゆる「環境開発サミット」が南アフリカのヨハネスブルグで開幕。 米国はこの会議に大統領は出席しないことを以前から表明しており、京都議定書の問題と合わせて米国の環境問題への後ろ向きの姿勢が鮮明になっている。 この会議で日本は、他国のCO2削減量を自国削減分に繰り入れるという京都メカニズムを活用することを表明するとしている。 ★ 日本ハムが揺れている。一度発表した大社(おおこそ)義規会長の名誉会長人事を農林水産省や世論の圧力で撤回し、さらには食肉事業部門の分社化も検討しているという。 雪印もそうだったが直接消費者と対面する業界は消費者を裏切ると大変なことになるというのが良くわかる。 この点、その他の業界などはクレーム処理に関して苦情が殺到しても、すぐに忘れられてしまうし、これほど大きくは揺れないのではないだろうか。 [岩手県警] 「前沢町老夫婦殺人未遂事件」(17日)で逮捕、送検された高校生4人は犯行時にそれぞれ刃物などの凶器を手にしていたと供述していることが26日までに分かり、孫は実際には祖父母を切りつけてはいないものの、4人が殺害計画に合意して凶行に及んだものとして、共謀共同正犯の立証に向け捜査。 [統計用語]ベイズの定理/*Bayes Theorem*/ P(B) × P(A | B) = P(A) × P(B | A ) Bという事象が起きたという状況の下でAという事象が起こる確率とAという事象が起きたという状況の下でのBという事象が起こる確率というのは、結果として同じといえる。 2つの条件付確率の関係を表したこの式は、18世紀の英国の牧師Thomas Bayesが発見したために「ベイズの定理」と呼ばれる。 「ベイズの定理」は不確定現象の確率に関する知識を高めるために統計的実験を積み重ねるというようなプロセスを表現している。 この事を数式で表記すると上のようになる。 上の式を変形すると、 P(A | B) = P(A) x P(B | A ) / P(B) Bという状況でなおかつAという事象が起こる確率は、その他の様々な事象が起こる確率とは独立しているAという事象が起こる確率と同じようにその他の様々な事象が起こる確率とは独立しているBという事象が起こる確率という2つの確率に左右されていることになる。 この2つの独立した確率P(A)とP(B)を事前確率という。 また、P(I | B)とP(B | I)は事後確率/*Posterior probability*/という。 [武家法] 分国法とは、戦国大名が支配地域の統治のために定めた法律である。その形態は大名家の家法的なものから網羅的な法典まで多様である。その基礎は御成敗式目にあるが、鎌倉・室町幕府の法と異なる部分が多い。戦国大名はその家臣である在地の中小武士を通じて村落・農村を支配するものであったから、所領争論や年貢収納に関する規定が多い。また恒常的な戦争態勢を考慮し、寄親・寄子制などの家臣組織が規定され、城館の配置、人材の登用に及ぶ。領内の秩序維持のために強権的方策がとられ、過酷な刑罰や喧嘩両成敗が規定されるとともに、商業の発展に応じ、債権・債務関係にも大きな部分が割かれている。地域的に見ると機内周辺や先進的地域には民事的規定が多く、関東・東北・九州などでは刑事的側面が強いなどの特徴がある。何れにしても朝廷や幕府の権力を背景とすることなく、大名自身が法の源泉となっている。 ★高知県警室戸署は26日夜、強盗予備などの疑いで徳島県鴨島町、無職、細川久夫容疑者(47)を逮捕した。細川容疑者が「強盗をしようと思って相談したい」などと同署に電話してきたのが、逮捕のきっかけだった。 調べでは、細川容疑者は、金融機関から現金を奪おうと考え、今月21日から26日にかけて、ナタやカッターナイフを持って高知県室戸市内の銀行などを下見した疑い。 同容疑者は26日、強盗を実行しようとしたが思いとどまり、帰宅途中に駐在所を訪問。警察官がいなかったため、駐在所から同署に電話してきた。署員が駆け付け、任意同行を求めた。 同容疑者は「失業して生活が苦しかったため、強盗を考えたが、銀行員にけがをさせてはいけないと思ってやめた」と話しているという。 8月25日(日曜日) [統計用語]条件つき確率/*Conditional probability*/ ある事象が起きた条件下において別の事象が起きる確率のこと。例えば、Bという事象が起きるとういう条件の下で、Aという事象が起きるという確率はP(A | B)と表記する。 ★8月24日(土曜日)★
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