三連板時代

ビザンティン美術において、843年のイコノクラスムが終わってから暫くは板絵イコンに代わって象牙などによるイコンが中心となる。象牙板イコンは当初は二連板が主流だったが、イコノクラスム以後は三連板が中心となっていく。
『アルバヴィルの三連板』(ルーブル美術館蔵)などのようなイコノクラスム以後の三連板イコンはキリスト教徒の礼拝の目的で制作されており、この辺りの事情が板絵イコンから象牙イコンへの交代の社会的背景としてあると考えられる。
有名なものに、大英博物館の『ボラディル三連板』、パリ国立図書館の『ロマノス三連板』がある。