SMグループ

フィリピンのSMグループ[SM Investments Corporation]は,同国最大級のコングロマリットの一つであり,小売業,不動産業,金融業を中核に据えて事業を展開している.その起源は1958年,中国福建省廈出身の創業者ヘンリー・シー[Henry Sy, Sr.,施至成,Shī Zhìchéng]がマニラに開業した小さな靴店 ShoeMart に遡る.当初は単なる靴の小売店であったが,同店の成功を足がかりとして事業を多角化し,のちに ShoeMart は略してSMとしてブランド化され,全国展開されることとなった.

SMグループは現在,持株会社であるSM Investments Corporation[略称SMIC]を中核に,複数の上場企業と非上場子会社を擁している.企業規模としては,2024年時点でSMICの時価総額は約1兆5,000億フィリピン・ペソ[約270億米ドル]に達しており,フィリピン証券取引所[PSE]に上場する企業の中でも常に上位にランクインしている.グループ全体での従業員数は数十万人に上り,フィリピン国内の雇用や消費市場に多大な影響を及ぼしている.

事業の柱の一つである小売業では,ショッピングモール事業と百貨店,スーパーマーケットの運営を中心に,国内最多の商業施設網を展開している.特に SM Supermalls は,全国に80以上のモールを構え,モール面積および年間来場者数において,アジアでも屈指の規模を誇る.その中でもマニラ湾沿いに立地する「SM Mall of Asia[MOA]」は,東南アジア最大級のショッピングモールであり,単なる商業施設にとどまらず,観光地やイベント会場としても知られている.

不動産事業においては,SM Prime Holdings, Inc.が中核企業として機能しており,商業施設の開発・運営に加えて,住宅開発,オフィスビル,ホテルなども手がけている.特に都市部における中間層向けコンドミニアムの開発を進めているSMDC[SM Development Corporation]は,住宅市場におけるリーディングデベロッパーの一つであり,人口増加が続くメトロ・マニラおよび周辺地域において需要を牽引している.

金融部門では,グループ傘下のBDO Unibank[Banco de Oro]がフィリピン最大の銀行として機能しており,総資産,預金,貸付において業界首位の座にある.また,China Banking Corporation[チャイナ・バンク]もグループに属しており,企業金融や中小企業向け融資,資産運用業務などを展開している.これにより,SMグループは金融サービスにおいても極めて高いプレゼンスを持っている.



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