宇多源氏佐々木氏流.近江国甲賀郡谷を発祥の地とする.
佐々木左衛門尉定綱の後裔とされる美濃国席田郡伊地良村の福田六兵衛正之の子・衛好が伯父・谷野太郎左衛門綱衡[福田正之の兄]の養子となったことが始まり.谷衛好は谷野と称したともいう.
当初は美濃の斎藤道三・龍興父子に仕えた谷衛好は斉藤家滅亡後は織田信長に仕えた.後に,織田信長の命によって羽柴秀吉の与力とされ,1578[天正6]年には播磨平田城6000石の知行を得る.別所長治を攻めた三木城攻めにおいて平田城を守るも,生石中務少輔を将とする毛利軍により討死.
谷衛好の家督は衛友が継いだ.1582[天正10]年頃,丹波国何鹿郡山家村に移封され1万6000石を領する大名となる.関ヶ原の戦いでは西軍に属するも,細川幽斎・忠興父子の丹後田辺城を攻めた際に空砲を用いたことにより赦され本領安堵.
家紋は揚羽の蝶など.