桐紋 Kiri

皇室,室町幕府,豊臣家など様々な政権が用いてきた紋.古くは,『蒙古襲来絵詞』に天草・大矢野氏の軍旗として描かれている.

足利尊氏,豊臣秀吉は桐紋を下賜されている.また,三好義興,松永久秀,上杉謙信は室町幕府将軍・足利義輝から,織田信長,細川藤孝は同じく足利義昭から桐紋を下賜された.

桐紋の爆発的流行は豊臣秀吉が桐紋を下賜されたことを契機としている.この桐紋の大流行により,皇室は菊紋を専ら用いるようになったという.江戸時代の『寛政重修諸家譜』では473家が桐紋を家紋としている.

他に桐紋を家紋とする家には,対馬の宗家,田中家,松下家,山中家,進士家,安部家,明石家が知られている.