見初めの井戸

三河の松平郷の在原家の屋敷の敷地内にあった七つの井戸の一つ。

後に松平親氏となる徳阿弥が高月院を訪れる際に、あやめに見とれて、一息入れている時、水女姫が井戸の水に一輪の花を添えて差し出したという伝説が残る。この事が縁で、在原信重の二女である水女姫と徳阿弥は結ばれることとなる。

これが松平家の始まりである。

ちなみに、在原信重の長女の海女姫を娶っていたのは酒井与左衛門尉、すなわち、酒井家の始祖である。