盛期ルネサンスのヴェネツィアの画家ティツィアーノ・ヴェチェッリオ[Tiziano Vecellio,c.1488/1490-1576/8/27]による1565年の作品.キリストがユダヤ属州を支配するローマ総督ピラト[Pontius Pilatus,在位26-36]の邸宅からゴルゴタの丘までの道のりを自らが十字架を背負って歩いている場面を描いている.キリストとともに描かれているのはキレネ人シモン[Simon].現在のリビアの地にあったギリシア都市であるキレネ[Cyrene]出身のシモンはキリストの背負う十字架をともに担ぐように命じられた人物.
十字架を担うキリストはヴェネツィア派の主題として知られ,セバスティアーノ・デル・ピオンボ[ebastiano del Piombo,c1485-1547/6/21]やロレンツォ・ロット[Lorenzo Lotto,c.1480-1556/1557]も同じ主題で作品を描いている.
'Beauty is truth, truth beauty,'-that is all Ye know on earth, and all ye need to know.
John Keats,"Ode on a Grecian Urn"
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