民衆を導く自由の女神
19世紀フランスのロマン主義を代表する画家ドラクロワ[Ferdinand Victor Eugène Delacroix,1798/04/26-1863/08/13]による1830年の作品.1830年のフランスの七月革命を主題とする.
七月革命1827,1828年の経済不況下,27年選挙において反政府派が過半数を制する.これに対して,1829年11月にフランス復古王政のシャルル10世[Charles X,1757-10-09/1836-11-06]は穏和王党[モデレ]派のマルティニャック子爵[Jean-Baptiste Sylvère Gaye de Martignac:1778-06-20/1832-04-03]にかわって過激王党[ユルトラ]派のポリニャック公爵[Jules Auguste Armand Marie, prince de Polignac:1780-05-14/1847-03-02]を首相とする.
1830年6-7月選挙により反政府派がさらに議席数を伸ばすと,シャルル10世の緊急勅令によって議会解散,選挙法改正を実施.これに,ブルジョワ共和派を支持するパリ市民が蜂起.市街戦が展開されると,シャルル10世は勅令を撤回させ,ポリニャック公爵を罷免.しかし,パリ市民は国民的英雄であるラファイエット侯爵[Marie-Joseph Paul Yves Roch Gilbert Du Motier, Marquis De La Fayette:1757-09-06/1834-05-20]とブルボン家の分家であるオルレアン家のルイ=フィリップ公爵[Louis-Philippe Ier:1773-10-06/1850-08-26]を担ぎ出すと,シャルル10世は退位し,スコットランド次いでオーストリアへと亡命.これにより,ルイ=フィリップが王位に就き七月王政が樹立される.
'Beauty is truth, truth beauty,'-that is all Ye know on earth, and all ye need to know.
John Keats,"Ode on a Grecian Urn"
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