ボローニャ出身でバロック期に活動したイタリアの画家であるグイド・レーニ[Guido Reni:1575-11-04/1642-08-18]の1618年から1612年頃の作品.マドリードのプラド美術館所蔵.なお,同じ構図の作品がナポリのカポディモンテ美術館に所蔵されている.
ギリシア神話の女狩人アタランテ[Ἀταλάντη,Atalanta]の物語から主題をとっている.俊足を誇るアタランテは競走で自分に勝った者と結婚すると宣言.但し,負けた者は死ななければならないとした.アタランテの美貌に惚れ込んだヒッポメネース[Ἱππομένης,Hippomenes]はオリュンポス十二神の一柱である女神アプロディーテー[Ἀφροδίτη, Aphrodītē]に助けを求める.アプロディーテーは祈りに応えて3つの黄金の林檎を授け,競走の際に黄金の林檎を投げてアタランテの気を引くように教えた.その教えに従ったヒッポメネース[Ἱππομένης,Hippomenes]は競走に勝ちアタランテと結ばれた.
'Beauty is truth, truth beauty,'-that is all Ye know on earth, and all ye need to know.
John Keats,"Ode on a Grecian Urn"