愛染明王坐像

西大寺愛染堂の秘仏本尊.

檜材割剥一木造[寄木造].彩色,截金文様,玉眼.像高は26.2cm,光背高30.3cm,台座高29.3cm.

裏の銘文や像内に納入されていた『瑜伽瑜祇経[ゆがゆぎきょう]』奥書から,鎌倉時代の1256[建長8]年に,興正菩薩叡尊上人[1201/1290]の高弟であった寂澄が願主となり,快成[かいじょう]を大仏師とし,快尊・快弁を小仏師として,山城国相楽郡東小田原[京都府木津川市加茂町]において造立されたことが判明している.また,台座銘には「東大寺大仏殿正面取替柱切」を用いて造られたと記され,平重衡による治承の兵火で焼失した東大寺大仏殿の焼け残りの柱材を用いていることが分かる.

西大寺を復興した興正菩薩叡尊上人の念持仏として知られる.


'Beauty is truth, truth beauty,'-that is all Ye know on earth, and all ye need to know.
John Keats,"Ode on a Grecian Urn"

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