イギリスの彫刻家であるヘンリー・スペンサー・ムーア[Henry Spencer Moore;1898-07-30/1986-08-31]による作品.
数々の横たわる像[Reclining Figure]で知られる.これらはメソアメリカ先古典期のオルメカ文明[Olmeca,Olmec civilization;c.1200BCE/c.1CE],メソアメリカ古典後期のトルテカ文明[Tolteca,Toltec civilization;c.600/c.1000]やマヤ文明[Mayan civilization;3rd century BCE/16th CE]などの石像からインスピレーションを得たとされる.特に,マヤ文明の後古典期の遺跡であるチチェン・イッツァ[Chichén Itzá]から出土した,仰向けの状態で肘をついて上半身を起こし,顔を90度横に向けた形のチャクモール[Chacmool,Chac-mool]と呼ばれる像に影響を受けたという.そう言われると,似ているように見える.
この作品は,ユネスコが1958年に発足したパリのユネスコ本部のために制作を依頼したもの.ムーアはイタリアで約1年間,この大理石の彫刻の制作に取り組んだ.
'Beauty is truth, truth beauty,'-that is all Ye know on earth, and all ye need to know.
John Keats,"Ode on a Grecian Urn"