神秘の降誕

盛期ルネサンス期[Renaissance]のフィレンツェ派の代表的画家であるボッティチェリ[Sandro Botticelli,Alessandro di Mariano Filipepi:1445-03-01/1510-05-17]の1500年の作品.

この作品はボッティチェリの署名のある唯一の作品.

この作品はフランスのヴァロワ朝神聖ローマ帝国ハプスブルク家の間で戦われたイタリア戦争によりフランス王シャルル8世のフランス軍がフィレンツェへと侵攻しメディチ家を追放してジローラモ・サヴォナローラ[Girolamo Savonarola, 1452-09-21/1498-05-23]が神権政治を行った直後に描かれた.当初,フィレンツェ市民から絶大な支持を得ていたジサヴォナローラは対立するフランチェスコ会からの挑戦により市民の支持を失い失脚し絞首刑に処された.

そのような政治的混乱の中で,ボッティチェリはこの作品の上部のギリシア語碑文で『ヨハネの黙示録』[Ἀποκάλυψις Ἰωάννου,Apocalypsis Iōannis,Revelation]に言及している.

英国国立美術館所蔵.


'Beauty is truth, truth beauty,'-that is all Ye know on earth, and all ye need to know.
John Keats,"Ode on a Grecian Urn"

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