近代日本画の父と称される狩野芳崖[1828-02-27〔文政11-01-13〕- 1888〔明治21〕-11-05]の1888年の作品.最期の作品である.
狩野芳崖は長府藩狩野派の御用絵師の狩野晴皐の子.河鍋暁斎・菊池容斎とともに狩野派の最後を飾り近世の三大画家とも呼ばれる.美術史家のフェノロサ[Ernest Francisco Fenollosa,1853-02-18/1908-09-21]による唐代仏画に近代様式を加味するという指導の下で描かれたのが悲母観音.
この悲母観音を描き上げた4日後の1888年11月5日に世を去った.
'Beauty is truth, truth beauty,'-that is all Ye know on earth, and all ye need to know.
John Keats,"Ode on a Grecian Urn"