バロック期[baroque]を代表するイタリアの彫刻家・建築家・画家であるジャン・ロレンツォ・ベルニーニ[Gian Lorenzo Bernini;1598-12-07/1680-11-28]の1622年から1625年に掛けての彫刻作品.
ローマのボルゲーゼ公園に美術品コレクションを設立したことで知られるシピオーネ・ボルゲーゼ枢機卿[Scipione Borghese;1577-09-01/1633-10-02]の依頼で制作.なお,シピオーネ・ボルゲーゼ枢機卿の母方の叔父がローマ教皇パウルス5世[Paulus V;位1605/1621]として即位したカミッロ・ボルゲーゼ[Camillo Borghese;1550-09-17/1621-01-28].
アポロン[Ἀπόλλων/Apóllōn,Apollo]に侮辱されたエロスは,恋する矢をアポロンに向けて射り,恋を拒む矢を川の神ペネウス[Peneus]の娘ダフネ[Δάφνη/Dáphnē,Daphne]に向けて射った.これによりアポロンはダフネを追いかけるようになる.追い詰められたダプネは父ペネウスに助けを求め,ペネウスは娘の姿を月桂樹に変える.そして,アポロンは月桂樹の枝で冠を作り終生肌身から離さなかったという.
'Beauty is truth, truth beauty,'-that is all Ye know on earth, and all ye need to know.
John Keats,"Ode on a Grecian Urn"