金の首飾

紀元前4-3世紀のもの.モルドバ共和国の東部に位置するドゥバサリのポレベア[Dubăsari District]のスキタイ人[Scythae]の墓で発掘されたもの.スキタイ人はペルシア人からはサカ人と呼ばれ,紀元前7世紀頃,当時,アゾフ海東岸の草原地帯やクバン川流域のクバン地方[Kuban;現在のロシア連邦のクラスノダール地方]を中心として西南アジアや小アジアに覇を唱えていたキンメリア人[Cimmerians]を駆逐し,現在のウクライナ・南ロシアを支配した遊牧民族.言語系統はイラン系民族だとされる.

ゲルマン民族大移動の中で東ゴート人によって滅ぼされた.

モルドバ国立歴史博物館所蔵.