商晚期から西周早期のものと考えられる青銅器.罍というのは中国の商の時代末期から春秋末期まで流行した礼器の中でより大きい盛酒器である.高さ88cm,口長26.1cm,口幅21.6cm.
吊り輪には斜雲の文様が飾られ,腹の下の前面には鼻があり,鼻の上には動物の頭がある.上から足元にかけて,高く突き出た鉤状の隆起が8つあり,全体の模様には繊細な雷文が施されている.また,器の蓋には「皿而全作父己尊彜」という8文字の銘が刻まれ,器の本体には「皿作父己尊彜」という6文字の銘が刻まれている.
1919年,湖南省桃園県水田郷茅山峪出土.本体は一度海外に流出し,それが買い戻されて蓋部分と再会を果たした逸品.
湖南博物館所蔵.
'Beauty is truth, truth beauty,'-that is all Ye know on earth, and all ye need to know.
John Keats,"Ode on a Grecian Urn"