蘇我比咩神社
千葉市の蘇我に鎮座する古社.天照皇大御神と蘇我比咩大神,春日大明神,応神天皇を祀る.
日本武尊が東征の折,千葉沖において暴風雨に襲われる.これを龍神の怒りとして,龍神の怒りを収めるために,弟橘姫や蘇我大臣の娘である蘇我比咩ら5人が海に身を投じた.この故に,海は穏やかになり日本武尊は航海を続けることができたという.
このうち,蘇我比咩は現在の蘇我の地に漂着し地元住民の手厚い看護により一命を取り止め,都へと還ったとされる.この行いに感謝した応神天皇は蘇我一族を国造として派遣し統治を託した.国造として派遣された蘇我一族が祀ったのが春日神社,比咩神社であったと伝わる.
また一説に,壬申の乱[672年]に敗れた蘇我赤兄[/623]が蘇我の地に配流されたおりに祖霊を祀ったともいう.
なお,『日本後紀』延暦24[805]年10月8日条には,千葉国造大私部直善人[おおきさいべのよしひと]に外従五位下を授けたとの記録が残る.大私部善人は大同元[806]年1月28日条では下総国大掾に任ぜられている.以上からすると,千葉国造は大私部氏が世襲していた可能性がある.この大私部氏と蘇我氏との関係は詳らかではない.
千葉市中央区蘇我@2017-08.
今日も街角をぶらりと散策.
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