新中川
新中川は中川放水路と呼ばれていた人工河川で,葛飾区高砂で中川より分かれ,中川と江戸川の真ん中を江戸川区を貫くように流れ江戸川に合流する.
戦前に開削が計画されたものの中断.終戦後のカスリーン台風による利根川決壊とキティ台風による水害を契機として,1949年に開削開始,1963年3月に完成した.葛西海岸堤防の完成も1957[昭和32]年.つまり,同じ時期に建設が進んでいたことになる.
中川は九十九曲とも呼ばれていた川であり,1938[昭和13]年の複数の台風に襲来により各所で堤防が決壊し浸水家屋は15万戸にも及んだ.このことを教訓として,中川綾瀬川芝川総合改修計画が策定されたことが新中川の始まり.
中川放水路から新中川という名前に変わったのは,1965[昭和40]年3月の一級河川への指定による.
荒川放水路と呼ばれる荒川とは異なる趣きがある.むしろ,江戸時代に開削された新川に近い雰囲気.それは川幅はもとより緩やかにカーブしているとはいえ見たところはほぼ真っ直ぐであるというところにあるかもしれない.
東京都江戸川区一之江1丁目@2020-05.
国土地理院タイルに新中川を追記.
今日も街角をぶらりと散策.
index