生き物はみな兄弟
「DNAは、糖とリン酸と塩基からできており、塩基の配列がアミノ酸を決め、アミノ酸の配列がタンパク質を決めると言いました。これらの高分子は分子の並べ方に二通りあって、同じものでも、鏡像関係にある二通りの作り方があります。自然状態で高分子を作ると、この二つのタイプが半々に出来ます。
これらの二つのタイプは、性質としては同じものなのですが、光(くわしく言えば偏光)の反射のしかたが異なります。D型と呼ばれるタイプは、偏光を右に反射し、L型と呼ばれるタイプは、偏光を左に反射します。この二つが等量に混ざった溶液は、偏光をどちらにも反射しません。
ところで、地球上の生き物を見てみると、どの生き物もが、DNAの骨格を作っている糖はD型で、アミノ酸はL型なのです。L型の糖とD型のアミノ酸でも不都合はないはずなのに、どの生き物もみんな、D型の糖とL型のアミノ酸を持っているということも、すべての生き物が共通の一つの祖先から派生してきたことを語っているといえるでしょう」
長谷川真理子『進化とはなんだろうか』岩波ジュニア文庫。
これらの二つのタイプは、性質としては同じものなのですが、光(くわしく言えば偏光)の反射のしかたが異なります。D型と呼ばれるタイプは、偏光を右に反射し、L型と呼ばれるタイプは、偏光を左に反射します。この二つが等量に混ざった溶液は、偏光をどちらにも反射しません。
ところで、地球上の生き物を見てみると、どの生き物もが、DNAの骨格を作っている糖はD型で、アミノ酸はL型なのです。L型の糖とD型のアミノ酸でも不都合はないはずなのに、どの生き物もみんな、D型の糖とL型のアミノ酸を持っているということも、すべての生き物が共通の一つの祖先から派生してきたことを語っているといえるでしょう」
長谷川真理子『進化とはなんだろうか』岩波ジュニア文庫。
イギリス・カーディフ大学のウィックラマシンゲ博士による「デボン紀(4億1000万年-3億6000万年前)のトビムシから進化した昆虫たちは、宇宙から運ばれてきたDNA によって誕生したと考えられる。」 なんていう説もある。荒唐無稽と言ってしまえばそれまでだけれど、もし彗星にバクテリアが含まれているなんてことが分ったら強ち否定は出来なくなる。そうは言っても、このDNAにある動かぬ証拠は、昆虫は他の動物とは似ても似つかないとは言っても同じ祖先から確かに枝分かれしたのだということを示している。アリさんも美しい蝶々もネコちゃんもワンちゃんも同じ祖先から分かれたなんて考えてみると非常に不思議。長い長い時間を掛けてそれぞれの姿になったんだから不思議でもなんでもないなんて思っているあなた。あなたの周囲で今生きている生き物達に愛情はありますか。
それはともかく、昆虫がデボン紀以降に多様な進化を遂げたと考えられている。約4億年前の古生代デボン紀に生きていたトビムシのような昆虫が翅の無い原始昆虫の祖先。約5億年前のカンブリア紀には数十数種しかなかった生物が1万種に増えるというカンブリア紀の大爆発が起っている。昆虫は約6000万年前の新生代初期にはほぼ現在の形になったという。