利得行列 payoff matrix
利得関数 payoff function
プレイヤー1、2のとる戦略 i , j によって利得が表現される関数。\[f_{1}(i,j) , f_{2}(i,j)\]有限ゼロ和2人ゲームにおいては2人の利得の和はゼロであるから、任意の i , j に関して\[f_{1}(i,j) + f_{2}(i,j) = 0\]ここで、プレイヤー1 が戦略 i を、プレイヤー2 が戦略 j をとった結果の利得を \(a_{ij}\) とすると、 \(a_{ij}\) は次のように表される。 \[a_{ij}=f_{1}(i,j)=-f_{2}(i,j)\]ゼロ和2人ゲームにおいて、各プレイヤーの利得の組を行列の各要素として表したものを利得行列、あるいは、双行列ゲームという。\[A=(a_{ij})=\pmatrix{a_{11}&...&a_{1n}\cr ...&...&...\cr a_{m1}&...&a_{mn}\cr}\]ここで、プレイヤー1は利得行列Aに関して利得を最大化することを目指す最大化プレイヤー(maximizer)であり、逆に、プレイヤー2は利得行列Aに関して利得を最小化することを目指す最小化プレイヤー(minimizer)となる。双行列ゲームの一般化
プレイヤー 1、2のとる戦略 i , j によって得られる利得を\[a_{ij} , b_{ij}\]とすると、利得行列は次のように表現出来る。\[\pmatrix{(a_{11},b_{11})&...&(a_{1n},b_{1n})\cr ...&...&...\cr (a_{m1},b_{m1})&...&(a_{mn},b_{mn})\cr}\]このように、2人戦略形ゲームにおいて、各プレイヤーの利得の組を行列の各要素として表現したものをも利得行列といい、双行列ゲームという。