植物の分類体系の一つ。現在ではより新しい分類体系が提案されているが、植物標本館、植物標本室(ハーバリウム herbarium)の膨大な蓄積との整合性を保つ意味から昔からのエングラー体系に若干の修正を加えたものを用いている。エングラー体系はおしべ1つめしべ1つを持っている単純な構造の花を原始的な形態としてみなし、その単純な構造の花が複雑な花へと進化していったという考え方が基本となっている。エングラー体系はドイツのエングラー(Adolf Engler; 1844-1930)とプランテル(Karl Prantl; 1888-1911)が考案したもの。
新エングラー体系
裸子植物門 Gymnospermae | ソテツ綱 Cycadopsida |
マツ綱 Coniferopsida |
イチイ綱 Taxopsida |
グネツム綱 Chlamydospermae |
被子植物門 Angiospermae | 双子葉植物綱 Dicotyledoneae | 古生花被植物亜綱 Archichlamydeae |
合弁花植物亜綱 Sympetalae |
単子葉植物綱 Monocotyledoneae |
新エングラー体系の考え方
裸子植物⇒被子植物 | 双子葉植物⇒単子葉植物 |
離弁花⇒合弁花 | 無弁花⇒多弁花 |
子房上位⇒子房下位 | 離生心皮⇒合生心皮 |
大本⇒草本 | 単葉⇒複葉 |
多数雄ずい→少数雄ずい | 放射相称花→左右相称花 |
posted by N.Takeuchi.
Vita brevis, ars longa. Omnia vincit Amor.