東京に潮見のン名を持つ坂は多くありますが、この潮見坂は旧赤坂葵町の米国大使館前から旧芝西久保明舟町へと下る坂。
坂の横にあるホテルオークラの地にかつて武蔵国川越藩主松平大和守上屋敷があったことから大和坂とも呼ばれます。この松平家は徳川家康の次男・結城秀康の五男・松平直基を祖とする家系。直基は祖父の結城晴朝[越前松平家祖]に養育され結城家の祭祀を引き継ぎ、その子孫は最終的には前橋藩主として明治維新を迎えました。
現在のアークヒルズ一帯は越前松平系の越前大和守家の中屋敷でした。
さて、この潮見坂は古くから江戸湊が見えなかった、つまり、潮が見えない潮見坂として有名でした。翻せば、潮見坂という名前はそれ以前のかなり昔からあった名前だということになりましょうか。
posted by N.Tateno.Vita brevis, ars longa. Omnia vincit Amor.