頼朝は上総介常胤の進言に従って、下総国鷺沼から隅田川を渡って、畠山、葛西、足立氏を付き従えると、三浦氏の了解のもとで畠山重忠を先陣として鎌倉を目指した。そもそも、秩父党畠山氏と三浦氏との由比ガ浜から小坪にかけての戦いは偶発的要素の大きなもの。加えて畠山氏と三浦氏は親戚同士。胸中はさておき、一先ずは頼朝の前で一致団結という次第。後陣を勤めるのは千葉介常胤。

鎌倉に頼朝軍が入った頃には軍勢は10万には達するのではないかという程の規模に膨れ上がっていた。当然のことながら、それまで鎌倉がこれほどの人々で溢れかえったことはない。鎌倉は人々の様々な希望と欲望を忽ちに飲み込んで、見せたことのない表情を見せ始めた瞬間でもあった。

頼朝が鎌倉入りしてまもなく、頼朝の妻の北條政子が大庭平太景義が鎌倉に案内した。

(*^^*) posted by 竹内信春