牛島神社
隅田川べりの向島にある古い社。天武天皇の代(701-704)に向島から両国にかけての牛島と呼ばれた地域に朝廷による浮嶋牛牧という牧場が営まれたという。墨堤と呼ばれる、この地域は隅田川の流域であり葦が蓋い茂る浮島が多数ある場所だったのだろうか。ちなみに、明治に入ってから本所では乳牛が多く飼われたという。目を瞑って想像してみる。
牛島神社は貞観年間(859-77)に慈覚大師によって素戔嗚尊を祭神として建立したと伝わる。源頼朝が下総から隅田川を渡るに際して千葉常胤が戦勝を祈願して旗指物を寄進した。