小椅子の聖母

ラファエロによる1514年の作品。

ラファエロは友人のカスティリオーネに宛てた手紙の中で芸術と自然の関係について書いている。ラファエロの描く女性像は現実の女性モデルよりも、自身の頭の中に浮かぶ理想型から紡ぎ出しているのだと。美の理想は現実の中にあるのではなく、観察するものの頭、あるいは心の中にあるという主観主義。それが彼の芸術の原点なのだろう。

[参照]魚の聖母


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