江戸・東京の事実上の生みの親とも言える徳川家康。祖父の松平清康はわづか20代で三河一国を支配下に納め清和源氏新田氏流の世良田氏を自称。尾張への進出を目論み織田信光の守山城を攻める。しかし、家臣により殺害(森山崩れ)。清康の死後は叔父に当たる信定が実権を握り、清康の子の広忠は事実上追放される。広忠は吉良持広を頼って伊勢を経て今川義元の援助で三河岡崎に復帰。しかし、織田信秀との戦いの最中に織田の武将佐久間全孝の刺客によって斃れた。その直前に今川家に人質に出された家康は、祖父の渥美郡田原城主・戸田康光に奪われ織田家に差し出されている。家康は竹千代と呼ばれた幼少時代から波乱と苦悩に見舞われていた。