日本橋
お江戸と言えば日本橋。その日本橋が架けられたのは1603(慶長8)年。徳川家康が幕府を開いた年のこと。この時から日本橋は五街道の起点であるばかりか江戸経済の中心として位置づけられた。当時、後北条氏の遺臣三浦浄心は『慶長見聞集』に「されば先年、江戸大普請の時分、日本国の人集まりてかけたる橋あり、これを日本橋と名付たり。されば、日本橋は慶長八、己卯の年、江戸町割の時節新しくできたる橋なり。この橋の名を人間かつてもって名付けず、天よりや降りけん、地よりや出でけん、諸人一同に日本橋と呼びぬること、奇態の不思議と沙汰せり」と記した。