阿弥陀如来
浄土思想における西方浄土の教主。阿弥陀というのは無量寿、つまり限りない命という意味のサンスクリット語アミターユス(Amitayus)、無量光つまり無限の光を意味するアミターバ(Amitabha)に由来。インドの小国の王子でありながら出家し、法蔵菩薩となり、更に世自在王仏のもとで48の誓願を立てて如来となったとされる。
浄土思想は『無量寿経』、『観無量寿経』、『阿弥陀経』の浄土三部経によって広められたが、インドではクシャーン朝(1-3世紀)の第4代国王フヴィシュカ王の年代の銘のある像の一部がマトゥラーの近くのゴーヴィンドナガルから出土しているので2世紀には広まっていたと考えられる。日本では天台宗の影響が強く、平安時代の後期にシャカの死後2000年を経た末法の世には仏教の教えが力を無くして世の中が乱れるという末法思想の中で西方浄土への来世への往生を願うという形で広まった。この末法の時代が日本では1052年からだと信じられた。