妙法院門跡

三十三間堂の本坊に当たる門跡寺院。青蓮院、三千院(梶井門跡)とともに「天台三門跡」と言われる。ここは後白河法皇の法住寺殿の跡地でもある。普段は一般公開されていないが、この日は特別公開の日に当たっていたので、早速、三十三間堂との共通拝観券を握り締めて向かった。見所は幾つかあるが、庫裏は見逃してはならない。桃山時代の建築で、しかも、豊臣秀吉が「千僧供養」を行った際に台所として利用したという代物。さぞかし、安土桃山風で絢爛豪華な建物に違いないと思いきや、物凄くシンプル。入母屋造の建物の内部は土間、板間、座敷の3つの構造からなり、天井には天井板がない。残念ながら内部は撮影禁止ということだったので写真がないが、天井板がないので天井部分は丸見え。ずっと屋根のほうまで梯子があって、一般の人は兎も角として登って行かれるようになっている。また、貫や梁の豪壮さたるや荒々しいの一語に尽きる。真っ直ぐではないのだ。ここに豪奢なだけではない桃山の真髄を知ることが出来る。


2004年3月訪問

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