長福寺
鎌倉街道上道に架かる雀の宮橋の近くにある呑龍上人開山の寺院。呑龍(曇龍)上人は増上寺第十一世雲譽上人が1584(天正12)年に鎌倉大長寺から源譽存応上人を招いた際に推挙を受けて上人の位を授けられている。もともとは岩槻城主太田氏の家臣で、新方領一ノ割村井上将監の次男として1556(弘治2)年に生を受けている。徳川家康からの信頼も厚く寺領25石を受けて江戸増上寺と武蔵国を行き来したという。呑龍(曇龍)上人開山の寺院としてはこの八幡山の長福寺の他に相模国矢部の来迎寺がある。
寛政(1789-1800)の記銘がある碑。11代将軍徳川家斉のもとで老中首座となった松平定信が寛政の改革を行った時期に当たる。