知恩院
東山にある浄土宗総本山。この地は法然上人が専修念仏のために比叡山を下り居を構えた吉水の禅房に当たる。法然上人の教えは摂政九条兼実にも受け入れられ浄土宗は大きくなっていった。1212(建暦2)年に法然上人が亡くなると、叡山僧兵による襲撃を恐れ亡骸は西山粟生野で荼毘に付された。1234(文暦元)年に源智上人によって墓所の修復が行われ、知恩院大谷寺として寺容を整えた。知恩院という名は法然上人を追慕する知恩講に由来している。
知恩院は徳川家ゆかりの寺としても知られている。正式な名は華頂山知恩教院大谷寺という。また、浄土宗には総本山の知恩院の他に大本山として芝の増上寺、黒谷の金戒光明寺、百万遍の知恩寺、寺町広小路の清浄華院、久留米の善導寺、鎌倉の光明寺、長野の善光寺大本願がある。