浄光明寺(扇ヶ谷、鎌倉)

「二階堂の永福寺(ようふくじ)というのは、もうないのだけれど、そこにあった阿弥陀堂が移築されているのが泉ガ谷の浄光明寺。
始まりは、源頼朝の発願の不動堂。文覚上人が京都から背負ってきたという平家討伐祈願のための不動明王像が祀られていたの。
それを、1251(建長3)年に北条時頼と北条長時の発願で中興している」

「真阿上人またの名を真壁国師を開山住持としているんだよね。
面白いのは、上人は浄土宗の布教活動で知られるんだけど、浄光明寺は真言、律、天台、禅の四宗兼学の寺となっていること」

「NHKの大河ドラマでも取り上げられた北条時宗に、源 頼朝。
このお寺に関わっているのは、それだけじゃないのよ。
鎌倉幕府が滅亡した後の中先代の乱で後醍醐天皇と気まずい関係になっていた足利高氏が天皇に刃向かいませんよという意思を示すために蟄居したのがここって言われている」

「それから、『十六夜日記』の作者の阿仏尼の子で歌人の冷泉為相が泉ガ谷の近くの藤ガ谷に住んでいたということで為相の墓もあるね」



扇ガ谷2-12-1


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